AmazonがFireシリーズタブレットの最新版をリリースした。
「Fire Max 11」という名称で2023年6月14日発売となっている。
どのような仕様かを確認しつつ、どんな人・用途に向いているかを考察する。
結論は 価格・性能は魅力的だが、Google モバイル サービス(GMS)が利用出来ないことが痛すぎる である。
Amazon Fire Max 11 の概要
Fireタブレットシリーズの中で最も大きなサイズ(11インチ)で高性能(オクタコア・4GBメモリ)という商品。
別売りだが「スタイラスペン」・「キーボード付きカバー」もあり、単なるタブレットではなく クリエイティブな使い方が出来るタブレット と言っても良いかもしれない。
気になる主要スペックは
となり、Fireタブレットシリーズの中では高性能となっているが、Androidタブレット市場ではミドルレンジクラスである。
プロセッサの性能がFire HD 10 Plusと比較し50%アップということなので、Antutuベンチマークで表すと30万点程かと思われる。
悪くはない性能。
ただ、64GBモデルで34,980円は少し微妙な値段設定。
他のミドルクラスのAndroidタブレットと大差がないのである。
この価格・性能ならば、OPPO Pad Air・Redmi Pad の方が良いのでは?と感じる。
それは、性能・価格だけではなく、Fireタブレットが「Google モバイル サービス(GMS)」に対応していないことが最もな理由だ。
Amazon Fire Max 11 もGMS非対応かもしれない
Fireタブレットの最大の弱点はAndroidベースのOSなのに、アプリをAmazonストアからしか入れることが出来ないという制約だ。
ただし、この制約にも抜け道はあって、必要となるAPKファイル類をインストールすることで「Google Play」を利用することが出来た。
しかし、この抜け道も2022年版のFireタブレットでは使えなくなった・使えても動作が不安定という状況になってしまい、Fireタブレットのマジ弱点となってしまった。
ミドルクラスのAndroidタブレットと性能・価格に差が無いならば、「Google Play」が利用出来ないFireタブレットを選ぶ理由が無い。
Amazon Fire Max 11も同様の仕様になるかもしれないので、特定のゲーム・アプリ等を利用する為に購入する場合は、少し様子を見た上で決めた方が良いだろう。
「Google Play」が利用出来ず、欲しいアプリがAmazonストアになかった場合は悲しい気持ちになってしまうので。
Amazon Fire Max 11はスタイラスペンとの併用が特徴
ミドルクラスのスペックで64GBモデルが34,980円。
単純にタブレットとして使うだけならば、Amazon Fire Max 11に優位性は無いと言って良い。
それならばOPPO Pad Air・Redmi Pad を選んだ方が幸せ。
となると、他タブレットとの差別化ポイントは何か?
それは「スタイラスペン」を使った資料作成・イラスト作成である。
このスタイラスペンは、アプリで絵を描くだけでなく、写真やイラストに手を加えることも出来る。
その他にもWrite to Type機能というものを用いて、手書きの文字をタイプ入力に自動変換してくれたりするようだ。
ペンを使った用途を求める人にとっては、Fire Max 11は他と差別化が出来る面白い商品になるだろう。
それならiPadでいいじゃんと思うところであるが、価格だけを比較すると圧倒的に「Fire Max 11」+「スタイラスペン」が安価である。
スタイラスペンがセットで38,980円。セットで買えばペンの単価は4,000円程。
Appleペンシルよりもはるかに安価。
ただし、使い勝手はどちらに軍配が上がるか、今時点ではわからない。
この辺が気になる人も、リリース後の様子を見て購入可否を判断したほうが良いだろう。
事前予約は4,000円分のコンテンツクーポンがもらえる
事前予約の特典として、Kindle本クーポンプレゼントがプレゼントされるキャンペーンを実施中。
発売日直前の2023年6月13日(火)23時59分(日本時間)までが有効期限なので、Fire Max 11を購入する目的が「Kindle本を読むこと」という人は、使わない手はない。
ミドルスペックなので、Kindleアプリで動作が重いなどという事態は考えにくいので、リリース後の反応を待たなくても大丈夫感はある。
11インチというサイズで本を読みたい人は、有効活用したほうがお得だ。
動画視聴がメインならこれじゃなくてよい
11インチというFireタブレットでは一番大きいサイズになるので、動画が見やすい端末ではある。
ただし、動画やWEB閲覧程度であれば、「Fire Max 11」程のスペックは不要だし、価格も高い。
動画視聴用にするのであれば、液晶ディスプレイと「Fire TV Stick 4K Max」を併用した方が画面も大きく見やすい。
「Fire TV Stick 4K Max」がセール時は5,000円程で購入出来るので、3万円までの液晶ディスプレイを買えば、同じ費用で大画面動画視聴環境が出来上がる。
もちろん、「Fire Max 11」は「持ち運んでどこでも見られる」という利点があるので、液晶ディスプレイと「Fire TV Stick 4K Max」の組み合わせが競うようなものではない。
ただ、大きいタブレットは据え置きになりがちな面もあるので、動画視聴がメインで、視聴する場所も固定されるのであれば、「Fire Max 11」じゃなくて良い。
Amazonがどんな利用者をターゲットにしてリリースをしたのか真相はわからないが、高性能・大画面を売りにするならば、もっと尖った性能・もっと大きい方が面白かったのでは?と私個人は思ってしまった。
Amazonデバイスはセールで値下がりされてからが本番なので、今回は発売日に購入はスルーし、半年後・1年後までは様子を見ようかと思う。