Amazonに溢れる怪しい中華製品は、詐欺まがいの物も有れば、実は超コスパの良い優秀な物もある。
しかし、優秀な製品でもレビューはサクラで埋め尽くされているので、本当に良い品かどうかの見極めは「買って使ってみる」以外に手はない。
ということで、題名の通り「中華製品を購入して」・「ギャンブル的な感じで当たりかどうかを確認する」活動を記事にする。
今回は、3,000円以下で買えるエントリーモデルの「ワイヤレスイヤホン」を購入してみた。
結論は「Ankerのエントリーモデルよりも音質が良い」である。
怪しい中華製品とは
Amazonを利用したことがある人ならば気づいている人は多いだろう。
中華製品は商品名を見ればわかる。
【最新版】・【令和最新】・【2023最新版】 等、【】の中に新作であることを様々な表現でアピールしている製品は中華である。
また、評価数が異常に多く★5が多い商品も中華製品である可能性が高い。
サクラレビューを使ったり、購入者に対してレビューで特典配布をしているので、ありえない評価になっていたりする。
中華製品の実態
サクラレビューや特典で高評価を釣る作戦を実施してくる中華製品は、全てが詐欺のような粗悪品かというと、実はそうではない。
満足に使える商品も中には多いのだ。
変にサクラレビューなんかせずに、真っ向勝負すれば良いと思うほどである。
もちろん、有名メーカーの商品と比べると品質が落ちるものも多いが、何よりも圧倒的に安い価格帯で必要最低限の機能を持っている中華製品は、かなりコスパの高い優秀な製品なのである。
実際私はギャンブル的な感覚でいくつもの中華製品を購入しており、良かったものはレビュー記事も記載している。
カテゴリ:中華ギャンブル
もちろん全てが当たりではないが、安いのにしっかりしている商品もある。
ただし、本当に悪質な製品・業者も存在するので、安いだけで食いつくと痛い目に合う場合もある。
ある程度のリスクを背負った買い物、それが中華ギャンブルだと理解してもらいたい。
そんなギャンブルの負け状態を皆で回避すべく、私自身が実際に試してみた商品をシリーズとしてレビューしていく。
Benlera ワイヤレスイヤホンとは
今回中華ギャンブった商品は、「Benlera」というメーカー名が付いた「ワイヤレスイヤホン」である。
Amazonのリンクは下記。
商品名称は
【業界斬新なデザイン・ストラップ付き】ワイヤレスイヤホン bluetooth ノイズキャンセリング HiFi音質 ブルートゥースイヤホン 音量記憶 bluetoothイヤホン マイク付き クリア通話 イヤフォン ワイヤレス 低遅延 蓋を開けたら瞬間接続 ブルートゥース スマホ イヤホン コードレス 重低音 完全ワイヤレスイヤホン 小型 長時間再生 無線イヤホン 快適な装着感 タッチ操作音 IPX7防水 wireless earphones iPhone/Android適用 ランニング/通勤/ビジネス/テレワーク/ゲーム/プレゼントに最適 (黒)
という、まさしく中華製品の特長を反映した内容。
ただ、3,000円以下(クーポンを利用すれば更に安い)で購入出来るので、問題ない品質であればめちゃめちゃコスパの高い商品と判断出来る。
レビューを見る限り評価は★5.0となっており、サクラレビュー感が満載の状態。
しかし、サクラチェッカーで確認する限りはサクラ度20%程度である。
これは買ってみるしかないとして、実際に購入・3日間メインとして利用してみた。
使ってみた感想をまとめる。
Benlera ワイヤレスイヤホン の外装
商品の外装は、今どきのミドルクラス以上のイヤホンによくあるパッケージだ。
あら、何だが同じ中国企業の某SOUNDPEATS(サウンドピーツ)社のパッケージパターンに非常に似ている。
私はSOUNDPEATS社のイヤホンを3つ保有しているので、パッケージを比べてみた。
違和感のないシリーズ感(笑)
まぁ、最近のイヤホンは似たようなパッケージが増えてきたので、そいう意味では流行りをちゃんと押さえた商品だとも言える。
同梱物
ワイヤレスイヤホン本体・ケース・交換用イヤーチップ・取扱説明書・USB-Cケーブル。
そして商品名に堂々と記載ある「ストラップ」がケースには収納されている。
イヤホン本体をケースに収納(充電)したイメージは下記。
デザイン・質感共に悪くない。
小型・軽量でありつつシンプルなデザインなので、気軽に持ち運ぶことが出来る。
Benlera ワイヤレスイヤホン の基本性能
Amazonの商品ページでしか詳細が分からないので、主要ポイントのみをまとめる。
- コーデック:表記なし(iPhone・Androidで接続は出来たので、AAC、SBCには対応しているはず)
- ノイズキャンセリング:不明(通話には有ると明記)
- 国際基準の防水性能(IPX7と紹介文中に記載ありだが真相は不明)
- 再生時間:6時間(ケース込で30時間)
iPhoneとのBluetooth接続はちょっと遅いかなと感じる程度(Bluetoothの規格は不明)
接続してみて初めてこのイヤホンが「S43」という名前だと知る。
ここまでの内容でわかる通り、性能を把握するために知りたい情報がかなり曖昧な商品だ。
少しヤバそうな匂いがプンプンするが、実際に使ってみた結果、その予想はいい意味で裏切られた。
Benlera ワイヤレスイヤホン の音質
音質の確認方法
どのような音楽を聴くかによって評価はまったく異なってくるので、私は様々なバリエーションの音がある下記音源を聞いて評価をした。
Mrs. GREEN APPLE - ブルーアンビエンス(feat. asmi)
男女のボーカルで音程が右往左往するので、音の聞き分けにはもってこいの一曲。
音質の評価基準
安価ながら「全てがちょうどいい」と評価している「Anker Soundcore Life P2 Mini 」を基準とし、音質がどうだったかを比較する。
また、安価ながらめちゃくちゃ品質の良い「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」とも「どこに違いが出るか」を確認する。
中・高音域はノイズもなくクリアに聞こえる
3,000円以下で買えるイヤホンなので、スカスカ・ガサガサな音を覚悟していたが、まったく違った。
比較した「Anker Soundcore Life P2 Mini」と遜色ないレベルでクリアな音質。
ボリュームを上げても音割れやノイズが入ることもなく、音のバランスとしては「Anker Soundcore Life P2 Mini」以上の「ちょうどいい」を実現している。
ただし、「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」と比較すると、さすがに一音一音の聞こえ方少し弱い。
低音にパンチは無いが音は強め
バスドラムやベースの低音もはっきりと聞こえる。
「Anker Soundcore Life P2 Mini」・「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」よりも低音は強めである。
しかし、音が弾ける感覚はなく、価格帯は違うが低音が超優秀な「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」と比較すると物足りなさを感じるのは事実。
ただし、3,000円以下で買えることを考慮すれば、驚きの音質であることは確かだ。
ノイズキャンセリングはカナル型故の密閉性のみ
製品機能にも記載がない通り、ノイズキャンセリングはおそらく実装されていないと思う。
けれども、イヤホンの形状がカナル型故に、ある程度の周囲の音を防ぐことは出来る。
超集中して音楽を聴きたいという用途でなければ、むしろこれくらいの方が大きな音が周りですれば気づけるので、安心・安全だと私は思う。
Benlera ワイヤレスイヤホン のマイク音質
商品説明には、通話用のマイクに関しては自信がある書き方をしている。
Benleraのワイヤレスイヤホンは優れた音楽体験だけでなく、強力なノイズキャンセリング機能も備えています。通話専用のENCノイズキャンセリングとデュアルマイクを内蔵し、通話中雑音の多い地下鉄や道路でも、まるで同じ部屋で話すようにはっきりと声を届けることができます。
実態を確かめるべく、環境音として電車の走行音を流した状態で音声を録音してみた。
マイクの比較も音質と同じ機種「Anker Soundcore Life P2 Mini 」・「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」を使って録音データを作成する。
また、iPhone直の録音も載せる。電車音がどの程度かを確認する基準として欲しい。
iPhone
中華イヤホン(Benlera ワイヤレスイヤホン S43)
Anker Soundcore Life P2 Mini
SOUNDPEATS Capsule3 Pro
一番ノイズをカットしているのが、「中華イヤホン(Benlera ワイヤレスイヤホン S43)」であるという事実に驚いた。
「Anker Soundcore Life P2 Mini」・「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」も、十分に電車音をカットしていたが、それでも音は聞こえた。
「中華イヤホン(Benlera ワイヤレスイヤホン S43)」は周りの音を全てカットしていたので、通話のノイズキャンセリング機能は超優秀と判断して良い。
良い意味で裏切られた高品質で安価なワイヤレスイヤホン
Benlera ワイヤレスイヤホン(型式S43)は、3,000円を切る価格帯でありながら、メジャーなイヤホンメーカーの1ランク上の価格帯製品と遜色ないレベルの品質だった。
中華ギャンブルとして、いかにも怪しい商品を購入して、結果がっかりする流れを裏切られた。
今まで私はワイヤレスイヤホンを使ったことが無い人からおすすめを聞かれた際は、エントリー機器として迷わず「Anker Soundcore Life P2 Mini 」を勧めていた。
今回、Benlera ワイヤレスイヤホン(型式S43)を知ったことで、相手の予算が少ない場合の選択が増えた。
よくわからない中華製品は嫌だという人でない限り、低予算で癖のない音質を手に入れることが出来る、コスパの高い商品である。
エントリー機器・サブイヤホンを低予算で探している人は、是非試してみてもらいたい。
今回の中華ギャンブルは、勝利である!!