仕事だけでなく、プライベートの思い出も全てデータで残る環境となった現代において、
- データを誤って削除してしまった
- 大事なデータが破損して確認出来ない
- パソコンが壊れて何も出来なくなった
というような危機は他人事ではなくなった。
万が一に備えてバックアップを取っておくことが最良の手段だが、人間そこまで出来たものではない。
そこで知っていきたいのは「データ復旧ソフト」である。
今回は、驚異のデータ復旧率を誇る「EaseUS Data Recovery Wizard」のレビューを行う。
無料の範囲でデータ復旧(復元)が出来るか否か、最大2GBまでお試し復旧出来るので、気になった人は是非インストールしてみて欲しい。
データ復旧・復元 とは
データ復元・復旧ソフトは、
- データを誤って完全削除してしまった(ゴミ箱を経由しない削除、もしくはゴミ箱でも削除してしまった)
- ファイルが破損して開けない
このような論理的な障害に対して、データの復旧・復元を可能とする。
半面、「落下によりディスクが壊れた」「パソコンが水没した」等の物理的に故障した状態に対しては、ソフトでの復旧・復元は難しいところ。
「データがあった箇所にアクセス出来る」・「破損して開けなくてもデータにはアクセス出来る」のであれば、データ復旧・復元ソフトを利用することで救い出すことが出来る可能性がある。
ラストチャンス的なソフトである。
ただし、データ復旧・復元ソフトとはいっても、様々なメーカー・製品がリリースされており、どれが良いのかは正直わかりにくい。
「有名メーカーからのリリースで安心」・「価格が安くて買いやすい」等の基準で選び、実際に使ったら復元出来なかったケースもある。
何を選んでよいかの正解が無いような分野ではあるが、選ぶ時の基準として
- 復旧・復元率が高いこと
- 事前に復旧・復元が可能かどうか確認出来ること
この2点を満たしていれば、安心して購入・利用出来る。
今回レビューを行う「EaseUS Data Recovery Wizard」は上記2点を満たしたソフト。
具体的に何が出来て、実際使用した結果どうだったかを整理する。
EaseUS Data Recovery Wizard とは
「EaseUS Data Recovery Wizard」は「EaseUS(R)(イーザスと読む)」からリリースされているデータ復旧ソフト。
「EaseUS(R)」は2004年中国で設立されたソフトウェア開発会社で、「バックアップソフト」・「データ復元ソフト」・「パーティション管理ソフト」等、パソコン上のデータを管理・保護するためのソフトウェアを提供し続けている。
この分野でのリーディングカンパニーと言って良い企業で、全世界160ヶ国以上、数千万人の利用者に利用されている。
「ぺざす」というマスコットキャラクターがちょっと可愛い(笑)
「EaseUS Data Recovery Wizard」はこれだけの規模と実績のある企業がリリースする製品。
ただし、有名メーカーだから安心という安直な理由で人気なわけでは無い。
「EaseUS Data Recovery Wizard」の最大の特徴は下記イメージの通り、
「99.7%の驚異的な復旧率」と「3ステップで復元可能という手軽さ」が売りとなる。
また、無料で利用できる範囲においても、「最大2GBまでデータを復元・修復可能」となっているので、
せっかく購入したのに復元出来なかった・使えなかったという悲劇を未然に防ぐ事が出来る。
EaseUS Data Recovery Wizard で出来ること
「EaseUS Data Recovery Wizard」を利用することで、何が出来るかの一覧が下記イメージとなる。
この中から、データ復旧・復元をしたい時に良く使うであろう機能をピックアップする。
外付けHDDの復元
外付けHDDの復元、SDカードの復元、USBメモリの復元など、すべての外付けストレージから紛失データを復元出来る。
デジカメで撮影した写真・映像が保存されたSDカードや、データの受け渡しで利用したUSBメモリのデータを復旧・復元させたいシーンは良くあると思う。
「EaseUS Data Recovery Wizard」は、フォーマット後のデータ復旧も可能なのである。
フォーマット後の復元
内蔵ディスク、外付けHDDなど、どの種類のストレージデバイスをフォーマットしても、ファイルがすべて復元可能。
正直これが完璧に出来てしまうと、自分のパソコンを売りに出すのが怖いくらいである。
悪用厳禁は大前提として、万が一に備えることが出来るのはありがたい。
ゴミ箱の復元
ゴミ箱からデータを削除しても、簡単にゴミ箱で削除したファイルを復元出来る。
集中力が無い時や、意識が飛びそうな状態でパソコン作業をしていると、ゴミ箱に入れたファイルを戻そうとして無意識に削除してしまい、取り返しのつかないことになった経験は無いだろうか。
私は1度ではなく数回ある。
ゴミ箱がそもそも復元的な役割ではあるが、出来ればゴミ箱のゴミ箱が欲しかったので、「EaseUS Data Recovery Wizard」の復元は超助かる。
このような誰もがうっかりでやってしまいそうなデータ削除に対して、復旧・復元が出来るソフトである。
EaseUS Data Recovery Wizard のインストール
インストールは非常に簡単。
公式ページにある「無料ダウンロード」ボタンをクリック。
インストールexeファイルがダウンロードされるので、実行する。
インストーラーが起動するので、「インストール」ボタンを押下。
数分待つ。
インストールが完了するとそのままメニュー画面が表示される。
これでインストール作業は完了。
これだけ。簡単って素晴らしい。
EaseUS Data Recovery Wizard で復元してみた
今回は2パターンの復元事例を紹介する。
- ゴミ箱の復元
- 暗号化したUSBメモリのフォーマット後の復元
インストール同様に復元手順も非常に簡単なので、参考にして欲しい。
ゴミ箱の復元
私のPC環境のゴミ箱に225ファイルが入った状態。画像ファイルが大半を占める
このファイルすべてを削除する。
きれいさっぱりと全ファイルを削除した結果が下記イメージ。「このフォルダーは空です。」という虚無感たっぷりのメッセージ。
「EaseUS Data Recovery Wizard」の画面から、「ゴミ箱」を選択し、「紛失データの実行」を押下。
数分も掛からずに検索結果が表示された。
驚いたことに私のPCでは、全部で195,481個のファイル、容量90.56GBが検索された。
今利用しているPCはもうすぐ10年選手になる。それだけ使い続けたのでこのファイル量というわけだ。
2015年に削除したファイルも検索されている。
更にはWindowsの再インストールまでしているPCであるのに。
「EaseUS Data Recovery Wizard」恐ろしや。
これだけ対象が多いと、復元したいデータを探すのが大変かと思ったが、「ファイルの種類選択」や「フィルタ・ソート機能」があるので、簡単に見つけることが出来た。
今回は下記イメージの通り6ファイルのjpgファイルを復元した。
どこに保存するかを聞いてくるので、今回は「ゴミ箱復元」のフォルダを作って保存した。
同時に、復元ファイルを「元のドライブに保存しますか?」と確認する子画面が表示される。
日本語表現が良くわからないが、ここでは「保存」を選択しないと先に進めない。
一つ手前で復元先のフォルダを選択したのに、元のドライブに結局保存するのか?と疑いながら実行した。
結果としては、ゴミ箱には戻らずに指定したフォルダ内に保管された。
ただ、直下に保管されるのではなく、削除したファイルがゴミ箱に入る前のフォルダ構造を作った上で保管された。
そこまで戻せるなんて、「EaseUS Data Recovery Wizard」凄すぎる!!
暗号化したUSBメモリのフォーマット後の復元
暗号化されているUSBのパスワードを忘れたとして、フォーマットした際にデータ復元が可能かを確認する。
一度パスワードを入力して中身を確認すると、26個のファイルが入っていた。
このUSBを再度抜き差しし、パスワードロックが掛かった状態でフォーマットを行った。
クイックフォーマットではない完全なフォーマット。
フォーマット完了後、「EaseUS Data Recovery Wizard」にて「紛失データの検索」を実行。
結果は残念ながら「見つけたファイル:0個」となり、復元が出来なかった。
やはり暗号化&完全フォーマットには無理があったようだ。
まぁ、そりゃ当たり前だよね。何のために暗号化しているのかと考えたら、復元されても困ってしまう。
暗号化していないUSBメモリのフォーマット後の復元
では、暗号化していない状態でフォーマットした場合は復元出来るのだろうか。
デジタルカメラのSDカード等、誤ってフォーマットして全データを消してしまった人もいるかもしれない。そんな人を救えるのか確認する。
下記の通り、USBメモリに画像ファイルを保存し、フォーマットを実施。
今回はうっかりミス時に実施する「クイックフォーマット」で実施。
フォーマット完了後、再度「EaseUS Data Recovery Wizard」にて「紛失データの検索」を実行。
暗号化無し・クイックフォーマットであれば、ちゃんと22ファイルが検索された。
ファイル名だけは正しく復元できなかったようだが、フォーマットしたデータが復旧出来るだけでありがたい。
最後に気になってしまったので、「暗号化」して「クイックフォーマット」で復元が出来るかを検証した。
暗号化したUSBメモリのクイックフォーマット後の復元
結果は「見つけたファイル:0個」となり、フォーマットの方法は関係なく、暗号化された状態からでは復元が出来ないことが分かった。
暗号化強い!!
フォーマット後の復元に関しては、暗号化していない状態でクイックフォーマットされた場合という結果ではあったが、この条件で復元できるだけで十分に価値あるソフトである。
ビデオカメラ・デジカメ等、SDカードを誤ってフォーマットしてしまうことって結構有る。
最近だと監視カメラの録画映像も誤ってフォーマットしてしまうこともあるようなので、最後にすがるソフトとして非常に優秀であると評価出来る。
EaseUS Data Recovery Wizard の料金
無料の範囲で復元可能か否かのデータ検索、最大2GBまでの復元が可能であるが、それ以上を求める場合は有料契約が必要。
2GB以上のデータ復元を必要とする人は、PROの契約の必要がある。
ただ、気を付けなければならないのが、この8,900円は1ヶ月のライセンスであるということだ。
下記がPRO版の期間毎の費用である。
復旧したいデータが明確で、その時使えれば良いだけであれば、一ヶ月:8,900円のプランでよいが、それ以上使う場合は1年 or 永久ライセンスを契約した方がお得である。
パソコンを買い替えた場合でもサポートセンターへ連絡すれば、ライセンスのリセットをしてくれるようなので、永久版を買うのが結果として一番良いのかもしれない。
他の「データ復旧ソフト」と比較し、少し値段は高い設定であるが、わかりやすい操作性と何よりも「99.7%の驚異的な復旧率」を考慮すると、決して割高ではないと判断できる。
EaseUS Data Recovery Wizard の総評
商品説明に記載の通り、「99.7%の驚異的な復旧率」と「3ステップで復元可能という手軽さ」は本物であった。
データ復旧ソフトとして、非常に良いと評価できる。
それだけではなく、無料でデータが復元できるかどうかを事前に確認出来るのは、利用者にただただ優しいソフトである。
ただし、値段はそれなりではある。
しかし、データが復旧出来ることを考慮したら、1ヶ月ライセンス8,900円、永久ライセンス17,900円は安いとも思える。
他の安価な製品を買って、期待通りに復元できない可能性があるリスクを考えれば、安心して使える「EaseUS Data Recovery Wizard」はコスパが高いとも言える。
今まさに「データを誤って消去してしまった」・「破損してしまった」という状態で、データ復元ソフトを探している人は、「EaseUS Data Recovery Wizard」の無料版をまずは試してみてもらいたい。
今の状況、救えるかもしれない!!
それでは、良き「データ復旧・復元」生活を!!