もし、イヤホンをつけていることを完全に忘れるくらい軽くて快適なモデルがあったら、通勤・仕事・家事・ランニングなどの日常生活は確実に変わる。
TRUEFREE F2 は、まさにその “消える装着感” と “ながら聴き” をコンセプトに作られたネックバンド型オープンイヤーイヤホンだ。
耳をふさがない安全性、26gという軽さ、16.2mmドライバーによる想定外の低音、マルチポイントや低遅延ゲームモードまで備え、日常のあらゆる「音を聞くシーン」を1台でカバーする設計になっている。
以下、実際のレビューやメーカー情報を踏まえて、その魅力と注意点を断定ベースで整理する。
26gの「消える装着感」:単三電池1本レベルの軽さ
TRUEFREE F2 の最大の特徴は、とにかく軽いこと。
本体重量は 26g。単三電池1本がおよそ23gなので、「電池1本ちょっと増えたくらい」の重さしかない。
この軽さを支えているのが、
- 形状記憶特性を持つ メモリースチール
- 肌に優しい TPU素材
の組み合わせである。

TPUは、シリコンのように柔らかくしなやかでありながら、プラスチックのような耐久性を持つ素材だ。
結果として、首のラインに沿ってしなやかにフィットし、一度形が馴染めば特定の一点に負荷が集中しない。
長時間つけても首や耳周りが痛くなりにくい構造になっている。
「ネックバンド型は肩こりしそう」「ずっとつけていると重たく感じる」
そんな経験がある人ほど、この26gのインパクトは大きい。
軽いのに揺れないフィット感:ランニングでも安定
軽い=安定するとは限らない。
ネックバンド型は、ランニングやジムで使うと「パタパタ跳ねる」不安もある。
TRUEFREE F2 は、その点もきちんと潰している。
- ネックバンドの形状が程よい側圧を生み出し
- 耳のくぼみ(耳介)に当たる部分がしっかりホールド
されるように設計されているため、一度フィットすれば体の動きに追従してブレにくい。
実際に使ってみた結果としても、ランニング・ウォーキング中に「ずれない・揺れない」と評価できた。
軽さとホールド感のバランスが取れており、スポーツ用途でも十分に使える。
さらに、メガネ・マスクとの相性も良い。耳そのものに引っ掛けるタイプではないため、メガネのテンプルやマスクの紐と干渉しにくく、日常利用でもストレスが少ない。
耳を塞がないオープンイヤー構造:快適性と“安全性”を両立
TRUEFREE F2 は オープンイヤー型 なので、耳の穴をふさがない。この構造が「快適性」と「安全性」を同時に引き上げている。
音楽を聴きながら
- 背後から近づく自転車の音
- 駅やバスのアナウンス
- 家族や同僚に呼ばれる声
を自然に聞き取れる。これは単なる「便利」ではなく、日常の安全性を高める“テクノロジーとしての安全装置”と言っていい。
このような利用に向いているシーンは、
- 交通量の多い道を歩く通勤・通学
- 子どもの気配を感じながら家事をしたい親
- オフィスで話しかけられても気づきたいビジネスパーソン
- ランニング・サイクリングなど屋外スポーツ
「音楽の世界に浸りながらも、現実世界との接点は切らない」。そのバランスを重視するなら、オープンイヤー構造は最適解になる。
16.2mmドライバー+低音強化アルゴリズム
オープンイヤー型の弱点は、耳を密閉しないため、低音のエネルギーが外に逃げてしまい、どうしても「スカスカ」に感じやすい。
TRUEFREE F2 は、この弱点に対しての対策が感じ取れる。
ハードウェア:16.2mmの大口径ドライバー

ネックバンド型としては異例とも言える 16.2mmドライバー を搭載している。
ドライバーが大きいほど、空気を大きく動かせるため、豊かでパワフルなサウンド、とくに低音が出しやすくなる。
ソフトウェア:低音強化アルゴリズム
さらに TRUEFREE 独自の 低音強化アルゴリズム を組み合わせることで、オープンイヤー特有の「失われやすい低音」を補正している。
単に低音をブーストしているのではなく、
- オープンイヤー構造でどの周波数帯がどれくらい失われるかを前提に
- それを補うように音を再構築する
という、サイコアコースティック(音響心理学)的なアプローチを取っている。
その結果、「ネックバンド型とは思えない厚みのある中低域」・「オープンイヤーらしい開放的な音の広がり」が両立している。
もちろん、数万円クラスのハイエンドイヤホンの解像度や立体感には及ばないが、「価格と構造を考えれば、予想以上にしっかり鳴る」レベルには達していると評価できる。
通話品質:デュアルマイク+ENCでビジネス用途にも耐える
TRUEFREE F2 は、音楽再生だけでなく 通話・オンライン会議 も想定した設計になっている。
- デュアルマイク構成
- ENC(環境ノイズキャンセリング)
により、自分の声と周囲の雑音を判別し、環境音のみを抑えてくれる。
その結果、
- 騒がしいカフェ
- 交通量の多い路上
- 風が強い屋外
といった環境でも、相手側にはクリアな音声が届きやすい。
リモートワークが当たり前になった今、
- 駅のホームからオンライン会議に入らざるを得ない場面
- 外出先での急な取引先との電話
などでも「すみません、声が聞こえません」と言われにくい。
エンタメ用というより、「仕事を支える実用的なツール」としての側面も強い。
Bluetooth 5.3+マルチポイント対応
TRUEFREE F2 は Bluetooth 5.3 を採用し、接続の安定性と省電力性を両立している。
さらに大きなポイントが マルチポイント接続対応 であることだ。
典型的な使い方の例
- 会社PC:オンライン会議中
- スマホ:クライアントから着信
といく環境下において、通常なら ①PCとの接続を切る → ②スマホとペアリングし直す → ③スマホで着信を受ける
という面倒なステップが必要だが、TRUEFREE F2 ならその必要がない。
- 通話がかかってくると自動でスマホ側へ切り替え
- 通話が終わると自動でPCの音声に復帰
手動の切り替えを意識しなくて良くなるのは、思っている以上に高付加価値な体験である。
また、専用アプリ側で
- 優先するデバイス
- 通知音を受け取るかどうか
- タッチ操作やEQ
などをカスタマイズできる。マルチデバイスを前提とした現代のワークスタイルに、非常によくフィットした機能構成になっている。
最低43msのゲームモード
TRUEFREE F2 には ゲームモード が搭載され、遅延を 最低43ms(0.043秒) まで抑えられる。
人間が映像と音のズレをはっきり認識し始めるのは、おおよそ80〜100msと言われている。
その半分以下の遅延で、体感としては「ほぼズレを感じない」レベルだ。
- 敵の足音の方向が勝敗を分ける FPS
- タイミング命のリズムゲーム
- 動画視聴時の口パクズレ防止
といった用途でもストレスが少ない。オープンイヤー型、それもこの価格帯でこの遅延性能を出している点は、強みと言って良いだろう。
最大15時間再生+USB-C充電
バッテリー面でも妥協していない。
- 最大再生時間:約15時間
- 充電方式:USB Type-C
- フル充電時間:約2時間
26gという軽さからは想像しづらいが、通勤・通学+仕事+帰宅後の動画視聴まで含めても、1日持たせられるスタミナがある。TPU素材は肌あたりが柔らかく、汗にも比較的強いので、スポーツ用途でも安心して使える。
TRUEFREE F2 の惜しい点・注意すべきポイント
いくら完成度が高くても、万能ではない。TRUEFREE F2 を選ぶ前に知っておくべき「惜しい点」も整理しておく。
1. ハイエンド級の音質は求められない
当たり前のことではあるが、数万円クラスのハイエンドモデルと比べると
- 解像度
- 立体感
- 音場の広がり
には、劣ることは否定できない。そのため、「音源の細部の音まで拾い上げて欲しい」といった用途には不向きであることは理解して欲しい。
そもそも用途が違う。
2. フィット感は耳の形に左右される可能性がある
形状は万人向けに設計されているが、耳や頭の形は人それぞれなので、
- どうしても当たりが気になる
- 長時間で疲れを感じる
といったケースがあることが、製品レビューを見る限り存在する、私自身は問題なかったが、これだけは絶対とは言えない。
3. オープンイヤーゆえの音漏れ
構造上、静寂が求められる環境には向かない。
- 図書館レベルの静かな空間
- シーンとしたオフィス
- 満員電車で隣との距離が極端に近い状況
で音量を上げれば、周囲に音が漏れて迷惑になる可能性がある。
その為、TRUEFREE F2 の最適な利用シーンは
- ある程度ざわつきのあるオフィス
- 街中や駅のホーム
- 家族がいるリビング
といった「環境音が当たり前に存在する場所」だと思ってもらいたい。
音漏れは“安全性と開放感を優先した結果の裏返し”と理解しておくべき。
TRUEFREE F2 が刺さるユーザー像
TRUEFREE F2 は、誰にでもおすすめできる“無難な1台”ではなく、「条件にハマる人には最良・コスパ最強の1台」になるタイプの製品だ。
- 耳を塞ぎたくない。周囲の音もちゃんと聞いていたい
- ランニング・ジム用に、汗に強くて落ちにくいイヤホンが欲しい
- メガネやマスクを多用するので、耳周りの快適さを最優先したい
- PCとスマホをシームレスに行き来する仕事スタイルをしている
- 通勤・仕事・ゲーム・動画まで、1台で全部こなしたい
- 高級イヤホンは不要だが、「安かろう悪かろう」は絶対に避けたい
- コスパの良いオープンイヤー型を探している
という人は、是非購入を検討してみて欲しい。
それとは逆に
- 静寂な環境でしか使わない
- 外音は一切いらない、ノイキャン命
- 純粋な音質だけを最優先したい
という人には向かないので注意が必要。
まとめ
TRUEFREE F2 は、軽さ・フィット感・音質・接続性・安全性・通話品質という多くの要素を持った万能オープンイヤーイヤホンだ。
- 単三電池1本級の 26gという常識外れの軽さ
- 耳を塞がないことによる 快適性と安全性
- マルチポイントにより 日常のストレスを激減させる接続性
- 16.2mmドライバー+アルゴリズムによる オープン型の常識を覆す低音
どれか一つに全振りした“尖ったガジェット”ではなく、すべてが程良い製品である。それでいて安価であることも非常に重要なポイント
昨今人気のオープンイヤー市場において、無視できない存在であることは確かなので、気になる人は是非チェックしてみて欲しい。
それでは、良きオープンイヤー型イヤホン生活を!!




