掌に汗をかきやすく、悩んでいる人に向けての参考情報を発信したくて記事にする。
私自身、手汗をかく人間。
握手を求められた際に即座に応答することが出来ない程の手汗だ。
思春期の頃から手汗に悩み始め、30台後半の今時点も症状は変わらない長い付き合い。
しかし、現在は手汗に悩むことは無くなった。
改善したからではなく、付き合い方を変えることで、悩みではなくなったということだ。
本当に手汗に悩んでいる人は、止め方・出なくする方法等、色々な視点で情報を集めていると思う。
私もそうだった。
だがしかし、結論として「手汗が今後一切出なくなる」という方法は手術以外ありえない。
しかも唯一の解決策の手術であっても、「代償性発汗」という副作用のリスクを抱えることになる。
どの選択が正しいのか、完璧な治療法がないのが「手汗」である。
この記事にたどり着いてくれた人に、「手汗を止める」のではなく「悩まなくなる」に焦点を当てた情報を伝えたい。
一つの選択として参考になれば幸い。
私の手汗(手掌多汗症)履歴書
皆にどこまで同調してもらえるかわからないが、私が生きてきた中での「手汗あるある」をまとめる。
幼少期
- 紙などの水分を吸収するものに触れると、ぐちゃぐちゃにしてしまう
- 手を使うスポーツはボールや道具をすっ飛ばす危険があり苦手
- 砂場や土遊びをすると人一倍手が汚れる
- スーパー等のビニール袋を開くのは得意
小学生の高学年で自分は人より掌に汗をかくのだと意識した。
ただ、幸いサッカーに夢中な少年だったので、手汗による「生活の不便さ」や「恥ずかしさ」を感じることは無かった。
思春期
- 人と手をつなぐ・触れることに躊躇する
- ワックスを使って髪型をキメても、手で触った時点で水気を含み髪型が崩れる(思春期は髪型命)
- エレキギターを長時間弾くと手が痺れる&弦を拭き忘れるとすぐに錆びる
- ズボンの太もも部分で手汗を拭きとることが多く、自然とビンテージジーンズのような風合いになる(制服なのに)
- ボーリングの風が出る機械を独占する
友人とのハイタッチ含め、手で繋がることが距離感を縮める有効手段であるにも関わらず、使えない時代を過ごした。
その為、どことなく距離感を保つ奴だと思われていたかもしれない。
青年期
- 制服から解放されることで、手汗に合った服装(即座に拭き取れる)を選びがち(革製品は着ない)
- ケータイ(当時はガラケー)が手汗で故障(水没扱い)
- 冬場の手汗が体を冷やす(寒空を濡れた手で歩いたらめちゃくちゃ寒い)
- パソコンを触り始め、キーボードやマウスに手汗が付着することの不便さを実感する
- キャッチボールのグローブ使いまわしに気を使い、軍手の上にグローブをするスタイルに
- 手汗を公言することで、周りの理解を得ることが出来始めた
この青年期で転機があった。
思春期までは恥ずかしさが勝り、手汗を隠すことに専念していた。
大学生になり恥ずかしさよりも生きやすさに重きを置くようになり、手汗を公言することにした。
結果、周囲の人間は受け入れてくれた。
もちろん、たまに手が当たったり触れたりして「うわっ!!」って反応を受けることもあったが、私が手汗人だと知っているので、すぐに「すげーなー」という感心に変わる。
そして私も「すごいだろ」と手汗をネタにして生きる術を身に着けた。
社会に出て
- スーツという制服と同じような服装が手汗生活の弊害になる
- スラックスの線がすぐに消える(太もも部分で手汗を瞬時に拭く仕草故)
- 名刺交換で取り出した自分の名刺がふにゃふにゃになる(それを相手に渡すことになる)
- 外資系に勤めた際に握手文化に限界を感じる(初対面や親しくない人にわざわざ手汗公言は出来ない)
- 素手を使う仕事に就かなくて良かったとは思う(美容師さんとかだと大変だった)
青年期に築いた手汗と付き合う為の服装や生活が十分に出来なくなった。
また、公言することで相手に理解してもらうことが通用出来ないシーンとの遭遇も増えた。
思春期の状態に逆戻りの危険もあったが、割り切った生き方をすることで、現在の「手汗に悩まない」環境を作れた。
その割り切った生き方とは、
手汗による弊害対策部分を恥ずかしがらずに見せつけること
である。
具体的な手汗表現方法
タオルハンカチを常に手元に置いておく
デスクワーク時のイメージであるが、常にタオルハンカチを手の届く範囲において置き、手汗を拭くようにしている。
これにより、手汗によるパソコン操作の弊害を防ぐだけでなく、周囲にも手汗をかく人という認知を自然と与えることが出来る。
ハンカチはポケットにしまっておくものという固定概念があるが、出しておいてもまったく邪魔にならないし、見る人を不快にしない。
これだけで対策と公言が両立できるので、おすすめである。
ハンカチでも良いが機能性を考慮するとタオルハンカチの方が良い。
また、使っては洗ってを繰り返すものなので、丈夫な方が良い。
私は今治タオルのハンカチを使っている。
イメージとしては下記のような商品である。2つ折りは使いやすい。
ネタになる対策商品を使う
別で記事にしているが、
で紹介しているオフィスで利用する手汗対策商品がおすすめ。
機器自体の機能への期待もあるが、使っていることで周りが手汗を認知する効果が大きい。
思春期では難しいが、「私手汗ですよー」を自ら公言することなく、見れば察してくれるし、ネタになる環境が作れるのだ。
手術・内服薬・注射などの手段もあるが
もちろん、手汗であることを公言して過ごしやすい環境を作るだけではなく、治療をして手汗を解決する手段もある。
一番確実なのは手術であるが、冒頭に記載の通り「代償性発汗」という副作用のリスクがある。
副作用の少ない治療法だと、内服薬や注射、塩化アルミニウム水溶液を塗るなどの手段もあるが、効果は人によるという未知の領域なので、手が出しにくい。
というか、このような手術・治療を行う場合は最終手段に近い時だろう。
まずは自分の環境を整えることにチャレンジしてみて、それでも駄目なら・・・というのが、今回私が伝えたい手汗と「上手く付き合う方法」ということである。
大きな決断を必要とする手術・治療を受けるか否かで悩み続けるくらいならば、自分から環境を変えてみた方が、手軽であり即効性もある。
卑屈にならずに明るく過ごすことが最重要
思春期であると手汗が恥ずかしい、憎らしいとなり、受け入れることは難しいだろう。
私もそうだった。
何故自分は手汗がこんなにすごいのかと運命を呪いたくなる程に嫌な時期もあった。
しかし、今だから言えることは、「手術・治療」をしないのであれば、どんなに隠したり気にしていても何も解決しない。
むしろ、いつか誰かに気づかれて引かれるのではないかという恐怖を抱えながら生きることになる。
ただ、重要なことが一つある。
私の経験上、手汗ではない人が、手汗の人にそこまで嫌悪感を抱くケースは少ない。
嫌がられるだろうと思って手汗を隠そうとしていることは、まったくの無駄な行為である可能性が高いのだ。
気をつけなければならないのは、手汗を気にして「不自然な人間」・「距離感のある人間」になってしまうことを避けなければならないということである。
手汗をネタにして面白おかしく明るく過ごす
完全に私の持論であるが、これが出来れば最強。
今現在手汗で悩んでいる人は、すぐに試せる「上手く付き合う方法」を実践していって欲しい。
ちなみに、手汗人が明るくネタにする為の第一歩として、皆さんの「手汗あるある」をコメントもらえると嬉しい。
言われてみれば「あるある」を皆で共有出来れば、普段の生活に楽しさも加えることが出来ると思う。