Google 創立 25 周年キャンペーンとストアクレジット21,000円を活用して150円で購入をした「Google Pixel Buds Pro」のレビューを行う。
定価28,200円という高級ワイヤレスイヤホンの部類に位置する商品が、どれほどの実力なのかを確認する。
結論は「悪くはないが、金額に見合うインパクトは無い」である。
Google Pixel Buds Pro の概要
製品の主な特徴は下記4点
- Silent Seal™ を使用したアクティブノイズキャンセリング
- 11 mm スピーカー ドライバを搭載したパワフルなサウンド
- ボリューム EQ でどんな音量で聞いても高音、中音、低音がバランスよく響く
- 周囲の音を聞き逃さない、外部音取り込みモード
- マルチポイント機能で2台の端末に同時接続可能
1万円を切る価格帯の優秀なワイヤレスイヤホンが多数リリースされている中、定価28,200円の高級イヤホンは何が違うのか。
私自身がメインで使用している「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」・「ANKER Soundcore Liberty 4」と比較をしながらまとめてみる。
Google Pixel Buds Pro の外観・装着イメージ
カラーは「Charcoal」を選択。しかしケースは白い。
ケースに収納された本体
イヤホンを取り出したイメージ
イヤホンは卵型で小さいサイズ。
この形状は本体が軽いため、装着していて疲れにくい。
ただ、フィット感が合わないと使いずらいと感じる人はいると思う。
実際に耳に装着したイメージ
私の場合は耳にスッポリと収まり、良好なフィット感だった。
卵型のイヤホンは装着後にくるっと捩じることで、ズレない装着が出来る機器が多い。
「Google Pixel Buds Pro」も耳に入れた後、後部に捩じることをおすすめする。
サウンドと音質
専用の 11 mm スピーカー ドライバを搭載し、音楽をパワフルに、細部までしっかり表現するとのこと。
実際に視聴してみた結果としては、「普通に良い」といった印象。
特徴として列挙するほどパワフルとは感じないが、細部まで音がしっかり聞こえるのは確かである。
細部まで美しいサウンドを実現するボリューム EQという機能を搭載。
ボリュームの上下に合わせてサウンドを調整し、どんな音量で聞いても高音、中音、低音がバランスよく響くというもの。
どうしてもボリュームを大きくすると低音が響きすぎたりするイヤホンはある。
特徴として押し出すだけあって、「Google Pixel Buds Pro」はどのボリュームでもぶれないバランスを実現している。
この機能は中低価格帯のイヤホンには無い特徴だ。
音質の確認
どのような音楽を聴くかによって評価はまったく異なってくるので、私は様々なバリエーションの音がある下記音源を聞いて評価をした。
Mrs. GREEN APPLE - ブルーアンビエンス(feat. asmi)
男女のボーカルで音程が右往左往するので、音の聞き分けにはもってこいの一曲。
音質評価
総評としては、「全音域がきれい・均等に聞こえる」と表現出来る。
ボリューム EQにより実現しているのだろうが、人によっては物足りなさを感じる場合もあると思う。
ただ、アプリでイコライザー調整が出来るので、そこは自分好みにカスタマイズすれば解決する。
音域毎のボリューム強弱にこだわりが無ければ、扱いやすい一品。
高音
強すぎず、ひび割れすることもない。
全体のバランスを崩すことなくクリアに聞こえる。
高音が金切り音のように不快になることもない。
中音
良い意味で平均的・安定した音質。
イコライザーでいかようにも弄れるのは、こだわる人には嬉しい感じ。
低音
他の音を邪魔することが無いように調整された音質。
低音が大きい・強いということはないので、このままでは物足りなさを感じる人もいるだろう。
私はプリセットされたイコライザーで低音(強)を設定して使っている。
全体を通して音質は良い。
しかし、私個人の感覚ではあるが、定価10,000円以下の「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」の方が、定価28,200円の「Google Pixel Buds Pro」より断然音質が良いと感じる。
もちろん、ワイヤレスイヤホンとしての機能面に差はあるので、音質だけが金額設定の基準にはならないが、ちょっと期待外れであったのは事実。
アクティブノイズキャンセリング
イヤホン本体を2秒長押しすることで、モードを切り替えることが出来る。
もちろん専用のアプリでも切り替えは可能。
ノイズキャンセリングの機能としては、中低音はしっかりとカットしてくれている。
甲高い音はカット率が高いとは言い切れず、同価格帯のAirPods Proと同じとはならない。
私がメインで利用している「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」・「ANKER Soundcore Liberty 4」と同じ感じ。
外部音取り込みモード
アプリ上は「透過」という名称で表現される。
切り替えることで確かに外部音が聞こえるようにはなるが、「人と会話が出来るか?」となると、怪しいところ。
外部音取り込みは、「ANKER Soundcore Liberty 4」の方が優秀だった。
マルチポイント機能
スマホで音楽、PCでWEB会議など、Bluetooth接続を都度切り替える必要がなく、2台の端末に同時接続出来る機能。
マルチタスクをこなす人や、常にイヤホンを装着した生活をしている人にとっては、「あったら便利な機能」である。
PC・スマホの接続で切り替えを確認してみたところ、切り替え後の最初の音に詰まる感じは受けたが、概ね問題なしと判断できる。
形状・音質に不満はない。しかし、値段相応でもない。
様々な視点で機能を確認したり、他機種と比較をした結果、
普通に良いワイヤレスイヤホン
と評価することは出来る。
しかし、定価が28,200円であることを考慮すると、正直期待外れだと感じた。
際立った特徴がなく、中低価格帯の優秀なワイヤレスイヤホンと大差がない。
今回私は、Google 創立 25 周年キャンペーンとストアクレジット21,000円を活用して150円で購入が出来たので、150円のイヤホンと考えるともちろん最高。
安価に購入すべき手段が無い中で、定価で買うかと問われると、「微妙」という答えとなる。
音質を求めるなら半額以下の「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」
機能性を求めるならば1万円以上安価な「ANKER Soundcore Liberty 4」
を選ぶだろう。
世界のGoogleがリリースしているワイヤレスイヤホンだからこそ期待が大きすぎた面もあるが、定価での購入はおすすめしない。
今回のキャンペーンや、ストアクレジットが余っている場合に検討すると良い一品であった。