昨年の12月にパソコン買い替えの検討中の過程を記事にしてから1年近くが経過してしまった。未だ性能とコストのバランスに惹かれる製品が無く、現在も10年選手となるパソコンを利用し続けている。正直私の用途であればまだ利用出来るが、時代の変化・技術の進化に置いていかれる・未体験は良くないので、今月末のAmazon ブラックフライデーで新パソコンを購入したいと思う。
今回は考察記録として今時点で候補となる製品と理由を簡単にまとめてみる。パソコンの購入検討をしている人の参考になれば幸い。
前回の検討過程記事は下記。
買い替え候補のスペック
まずは検討にあたってパソコンに求めること・必要なスペック整理する。
モバイル性
個人パソコンは自宅利用しかしないので、出先に持ち出すことは基本的に無い。ただし、自宅内での利用場所の移動はする。子供とマイクラをするためにリビングに持ち運ぶことは想定しなければならない。その為、ノートパソコンかミニPCを候補の対象としようと思う。さすがに通常のデスクトップでは取り回しが悪すぎて屋内の移動も困難だ。
CPU
intel、Ryzen どちらでも良いが、長く使える(スペック不足に陥らない)ことを考慮すると、
intelならば Core i7 以上
Ryzenならば Ryzen7 以上
このあたりを狙いたい。
また、世代やモデルは新しい・よりクロック数が高いに越したことはないが、そこは予算との兼ね合いなのでバランスを見て検討する。
メモリ
どのCPU・マザーボードを選ぶかによって選べる選択肢が変わるが、目安としては
容量は最低16GB、希望は32GB(16×2枚のデュアルチャネル)
規格はDDR5
にすることでデータ処理の高速化を図りたい。
正直OSがWindows11 であれば、16GBで足りる可能性もあるが、今や16GBと32GBでめちゃくちゃ価格差が出る程ではなくなったので、32GBを選択したい。
ストレージ
少し前まではHDD(ハードディスク)、SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)と呼ぶことが多かったが、M.2(エムドットツー)規格のSSDが登場したことで何と呼んでよいかわからないので、ストレージと表現する。
ストレージは読み書きの速度が重要なので、
規格はM.2 SSDで容量は500GB以上
とする。OSインストール部分とその他アプリやゲームの保存先のディスクを分けて管理するのが理想なので、別で1TBも増設できると更に良いかと思っている。
細かい話、M.2 SSDにも接続方式がNVMe or SATAと違いはあるが、そこまでは拘らないことにする。
GPU
動画編集やゲームを行うならば拘らなければならない部分。私は今時点では編集作業はめったにやらないし、軽いゲームをやる程度なので、CPU内蔵のGPUで問題ないとは思うが、出来ればその中でも性能の高いものを選択したい。
内蔵GPUである場合、CPU次第となるので併せて検討する必要があるが、
intelならば Iris Xe Graphics 搭載でより処理性能は高い方が良い
Ryzenならば Radeon 680Mか780M
グラフィックボードを別途搭載した場合で GeForce GTX 1650 と同等の性能は求めたいところである。
ディスプレイ・インターフェース
ディスプレイはノートパソコンでれば17インチまでが限度かと思う。また、解像度等はGPU性能が高ければそれなりのものを言わずもがな搭載しているので、そこまでこだわる必要はないと思う。ミニPCの場合は、別途モニターを準備する必要があるので、サイズ感は24~27インチ、Full HD(2K)の解像度は最低限欲しいところ。インターフェースも多いに越したことはない。
ただし、ノートパソコンの場合は搭載できる端子に限りがあるので、本当に必要ならば「Thunderbolt」か「USB-C」対応のドッキングステーションを付ければよいので、そこまで拘らない。
価格
予算が無限にあれば、迷うことなく「一番いいやつ」と言えるのだが、そうはならないのが現実。正直10万以下には抑えたい。ただ、10年利用する前提であれば多少の予算オーバーも許容範囲とする。
ここまで記載したスペックで買い替え候補となるパソコンを探す。
候補① ASUS TUF Gaming A15
【ディスプレイ】15.6型ワイドTFTカラー液晶、ノングレア、1,920×1,080ドット (144Hz)
【CPU】AMD Ryzen 7 7435HS 8コア / 16スレッド
【メモリ】16GB DDR5-4800(8GB×2) (空き0)
【ストレージ】512GB (NVMe/M.2)
【GPU】NVIDIA GeForce RTX 2050 Laptop GPU (最大70W)
というスペックのゲーミングノートパソコンである。109,800円が最近の価格である。若干予算をオーバーするが許容範囲。ただ、メモリが8GB×2の16GBであること、ストレージが512GBであるのは最低限許容出来るレベル。32GB・1TBは正直欲しい。別途拡張出来るならば良いのだが空スロットが無い。
候補② Lenovo ThinkPad E16 Gen 2 AMD 価格.com限定
Amazonでは販売されていないが、高スペックでコスパの高いノートパソコンと言えば価格.com限定のLenovo製品。特にThinkPad E16 Gen 2 AMDは内蔵GPU Radeon 680Mを搭載しているので、高負荷を求めないゲームなら普通に出来てしまう処理性能だ。
【ディスプレイ】16インチ WUXGA (1920x1200) IPS液晶
【CPU】AMD Ryzen 7 7735HS/8コア/16スレッド
【メモリ】32GB DDR5 PC5-38400 (空き0)
【ストレージ】1TB (M.2 SSD)
【GPU】AMD Radeon 680M
ASUSと同じく109,800円で購入可能な機種。CPUがRyzen 7 7735HS、GPUが内蔵のRadeon 680Mとなるので、マイクラなどの軽めのゲームしかしない私にとっては問題ない性能。メモリも32GBでストレージも1TBと申し分ないスペック。コスパ最強としてレビュー動画や記事が溢れている。
ただ、スペックは高いが排熱処理が微妙で、熱により性能がセーブされてしまうことが多いとのことで、カタログ値程のスペックは期待できないという話もある。ノートパソコンの筐体では排熱処理課題は永遠に残る。
候補③ MINISFORUM UM760Slim
やはり今はミニPCがスペック・価格を考慮すると最適かもしれない。特にRyzen CPU搭載ミニPCのコスパがえぐい。最も安価でソコソコつかえるスペックを持つ機種はMINISFORUMのUM760Slimだ。
【ディスプレイ】無し
【CPU】AMD Ryzen 5 7640HS/6コア/12スレッド
【メモリ】16GB DDR5-5600 (8GB×2)
【ストレージ】1TB (M.2 2230 PCIe 4.0 SSD)
【GPU】AMD Radeon 760M
Ryzen 5ではあるがクロック数が5.0Ghzということで、単体処理は非常に強い。マルチコアの処理になると7シリーズには劣るが、性能は十分だろう。GPUは内蔵Radeon 760Mを搭載。680Mや780Mと比べると若干劣るが、高負荷ゲームやゴリゴリの動画編集でなければ余裕ではある。しかし、メモリが16GBというのが残念。内蔵GPUにメモリも食われることを考えると、16GBでは少ない。32GB(16GB×2)のモデルがあれば最高なのだが販売は無し。
楽天や家電量販店で32GBモデルもUM760が販売されているが、価格が80,000円オーバーになりコスパが悪い。16GBモデルが55,000円程で買えるのに、メモリが32GBになるだけで25,000円も高くなるのはおかしい。
この16GBしか選べない選択肢の無さが躊躇するところ。ただ、市場ではお求めやすい人気機種として、売れに売れまくっている機種。まだ迷っている。
ちなみに、全く同じUM760Slimであるが、販売メーカーがMINISFORUMではなく「KODLIX」となる商品もある。「KODLIX」はMINISFORUMのサブブランドになるので、本家の在庫が無く発送日が先になる場合は、「KODLIX」を選ぶのも有りだ。
候補④ MINISFORUM UM870 Slim
候補③と同じMINISFORUMからリリースされている Ryzen 7 8745H という中国限定CPUを搭載した高性能なミニPCである。
【ディスプレイ】無し
【CPU】Ryzen 7 8745H/8コア/16スレッド
【メモリ】32GB DDR5-5600 (16GB×2)
【ストレージ】1TB (M.2 PCIe 4.0 SSD)
【GPU】AMD Radeon 780M
CPUのRyzen 7 8745HはRyzen 7 8845HからNPUユニットをカットしたモデルである。要はAI処理に特化した機能が無いということ。これをデメリットとするかどうかはパソコンの使い方による。現時点でNPUを必要とする処理をすることが無い。今後も不明である私にとっては、これで十分だと思う。
高速な32GBメモリに1TBのストレージ。GPUもRadeon 780Mで申し分ない。
候補⑤ GMKtec M7 Pro
ミニPCメーカーとしての有名なGMKtecの製品。MINISFORUMの負けないコスパが魅力。
【ディスプレイ】無し
【CPU】Ryzen 9 PRO 6950H/8コア/16スレッド
【メモリ】32GB DDR5-4800 (16GB×2)
【ストレージ】1TB (M.2 PCIe 3.0 SSD)
【GPU】AMD Radeon 680M
一世代古い高性能ミニPCである。この機種が6万円を切るようなことがあれば検討したい。最高シリーズのRyzen 9を使ってみたいという単なるエゴが勝っている気がするが。
インテルCore Ultraは高すぎる
昨年の時点ではリリース前だったインテルCore Ultraの状況を待ってからパソコンの買い替えを検討することにしたが、今となってはCore Ultraシリーズが高すぎて検討にも入ってこない。そりゃ高くてスペックが良いのは当たり前。13世代・14世代の不具合によりインテルの方がRyzenより安心という神話は崩れ去った。
その意識が私自身にも強く残っており、今回の候補パソコンは全てRyzen CPUとなってしまった。ただ、これは安心か否かだけではなく、高額なグラフィックボードを必要としない程度の使い方であれば、Ryzenの内蔵GPUで事足りるという性能的面もある。
1年間色々と健闘したことで、自分の使い方と最適なパソコンの選び方がわかってきた。
来月には購入結果・レビューの記事が書けると良いなと自分でも願って、Amazonブラックフライデーを待つ!!
では、皆様も良きパソコン買い替え検討生活を!!