自宅のインターネット回線は、一度契約をしてしまうと以降意識せずに見直しを行わない人が多い。
特にマンション住まいの人は入居時に勧められたプロバイダ・回線で契約をしている人が大半である為、余計意識が薄くなるのだろう。
今やスマホ（携帯）回線は乗り換え（MNP）が当たり前の時代であるが、固定回線はまだまだ無意識の利用者が多い。
今回は、マンション住まいの人が行うべきインターネット回線見直しのおすすめ候補を理由と条件を交えながら解説する。
見直しを検討中の人は参考にして欲しい。
インターネット回線の見直しをするべき理由
インターネット回線の月額の利用料は、マンションタイプなら月5,000円程度、戸建てなら月6,000円以上というのが一般的な相場である。
この金額に契約プロバイダ・回線によっては、オプションや機器のレンタルの追加契約が必要で＋1,000円以上掛かっている人もいるだろう。
一般的な相場なので何も疑問に思っていない人が多いが、世の中には契約後数ヶ月無料で利用出来たり、契約後に高額のキャッシュバックを受け取れるプロバイダ・回線がある。
契約の見直しは手間ではあるが、年間数万円も差が出る。やらない理由が無い！！
スマホのキャリア回線は、乗り換え（MNP）によりお得に契約出来ることの認知度が上がってきているが、自宅のインターネット回線はまだまだである。もったいない。
何故なら、実はインターネット回線の方が大幅な割引・高額キャッシュバックが設定されていて、利用者が得をする状態なのである。
スマホ回線のキャリアに課せられた各種制限等が、固定回線の業界にはまだ適用されていない。ビックリするほどお得な契約が出来るので、見直さないのは本当にもったいないのである。
また、マンションタイプの回線は一つの設備を複数人で共有するVDSL配線方式となっていることが多く、回線が遅い・ブチブチ切れるなんて不満を持っている人も多いだろう。
不満があるなら見直したい。キャッシュバック金額を考慮すれば、既存回線の違約金は補填出来る。
ノーリスクの改善策として、各種キャンペーンを活用して見直すべきである。
回線見直しの際の注意点・現状把握
回線の見直しは、した方が良いに決まっている。しかし少し手間が発生するのも事実。
その手間とは何かというと、現在の「契約と縛りの条件」・「現在の通信状態」の確認である。
既存契約条件の把握
契約書面や月額利用料が確認出来るWEBページ等に掲載されている欄があるはずである。
- いつからの契約・開通か
- 何年縛りの契約か（更新月以外での解約は違約金が発生）
- 工事費用が分割になっていないか・なってる場合は残何ヶ月か
- ルーター等の機器が縛りのあるレンタルになっていないか
インターネット回線はスマホ・携帯回線のように総務省から厳しい規制を受けていないので、契約が取れた後は如何に解約をさせないかという対策が容易なのである。
上記①・②の契約（開通）日・何年縛りかを確認する必要がある理由は、更新月前後以外で解約をした場合は違約金が請求されるからである。
③の工事費用の分割は、契約がしやすいように工事費用は実質０円として２年・３年で分割払いする契約に対して、回線契約中は毎月同額を値引きするという手法をとっているからである。その為、３年分割で設定された契約を１年で解約した場合、残２年分を一括請求されるということになる。
④に関しては、レンタルであるにもかからわず、契約期間に縛りを設けることで途中解約の違約金を請求されてしまう。
以上の内容は見直しを行う前に確認をしておきたい内容である。
後述するが、違約金や工事の残費用が多い場合は、見直しを行う際に重要視するポイントが変わってくるからだ。
既存回線品質の満足具合
回線見直しを費用だけで検討すると失敗することが多いのが回線品質である。
既存契約は金額が高いが、回線速度が速い・瞬断も少ない状態で快適だった場合、見直すことで想定外の問題が発生することもある。
その為、インターネット回線の利用状況・求める品質を整理することは必須。回線（有線・無線）の使用頻度と求める品質が高いのか低いのかということがわかればOK。
下記に記載する利用用途の例は、下に行くほど速度・品質が高くないと問題になる。
- スマホやタブレットでのブラウジング程度（数MbpsでもOK）
- 各種端末・パソコン・テレビ等でYouTubeや各種サブスクサービス等の動画視聴（数十Mbpsは求めたい）
- インターネット接続を必要とするゲーム（100Mbps以上＆低遅延を求めたい）
- 少しの通信ラグも許されないゲームや動画配信等（限りなく早く・低遅延が必須）
マンションタイプの場合は、一つの設備を複数人で共有するパターンの契約が多いため、利用者が多い時間帯は極端に速度が下がったりする場合がある。また、他の利用者が大量に通信を利用しており、他の利用者が被害を被っているというケースもある。
現状このような問題を抱えていなかったり、意識していなくても、固定回線への依存度が高い場合は、見直しにより問題が顕在化することもあるのだ。
その為、見直しの検討前に必ず自分がどれほどの速度・品質を求めるかを整理しておく必要がある。
魅力的なキャンペーン適用のサービスを複数ピックアップ
現状把握が出来たことで見直し先の検討を始めよう。
検討先の選定にあたって、誰もが求めるのは 安価で品質が良い ということである。
しかし、地域や設備によって選べるサービスに制限が発生するので、これを選んでおけば間違いないという万人向けは無い。
その為、見直し先の検討にあたってのポイントをまとめる。
お得なキャンペーンが実施されているか
せっかく乗り換えるのであれば、金銭的にお得な条件が無ければ意味がない。
冒頭に記載した通り、インターネット回線は魅力的なキャンペーンを打ち出しているサービスが多い。
例えば、
NURO光 for マンション
という特典がある。
高額キャッシュバックを受け取るか、既存回線の違約金を負担してもらう方がお得なのか、既存契約状況に合わせて選択する必要がある。
自宅マンションで契約が可能か
上記に例として記載した NURO 光 は高速・高品質なのに低価格なサービスであるが、提供エリアが狭い・設備が無いマンションへは大家さんへの事前相談・交渉が必要等の欠点がある。
その為、自宅マンションにて契約が可能かどうかは必ず事前に調べる必要がある。
NURO 光 for マンションの場合は、下記サイトで住所入力を行うことで、建物検索が可能。
フレッツ 光 のエリア・建物検索であれば下記。
気になるサービスが見つかったら、まずは提供エリアかどうかの確認をする。
満足な速度が出る接続方式か
固定回線の利用頻度・依存度が高い場合は、回線速度・品質の高さを求める必要がある。
その場合、検討中のサービスがどのような接続方式になるかを事前に確認することで、契約後のトラブルを未然に防げる場合がある。
例えばフレッツ光の場合、VDSL配線方式とひかり配線方式がある。
建屋みんなで回線をシェアするVDSL配線方式では、正直速度が出にくい。しかし、費用は安価。
高品質回線を求めるならば 光配線方式だが、費用は高め。
au光 マンションタイプであれば、タイプG、タイプVはVDSL配線方式・マンション ギガが光配線方式に近い。
方式を選択出来る環境ならば悩むことが出来るが、そもそもVDSL配線方式しか利用出来ない場合は、本当にそのサービスで良いのか再検討をした方が良い。
解約違約金・工事残費用の負担があるか・キャッシュバックで補填できるか
固定回線を見直す場合、契約月前後以外で既存回線を解約をすると違約金が発生する。
また、工事費用が実質0円などとして月額費用から割引されている場合、残価を一括で清算する必要がある。
キャッシュバックが高額だから乗り換えようと思っても、解約違約金・工事残費用を考慮したら損をしたなんてことは絶対にやってはならない。
その他、インターネット回線が使えない期間を作らないようにするためは新規回線が開通するまでは既存の契約を残す必要がある。1ヶ月分の費用が無駄に発生することを考慮しておくこと。
将来退去することを考慮し、違約金・工事残が残らない契約か
同じマンションに住み続ける場合は考慮不要だが、転勤や転居をする可能性がある人は検討が必要。
特に転勤の可能性があり賃貸契約で入居している人は要注意である。
会社は自分の回線契約の都合で異動辞令を出してはくれない。ほとんどの人が、途中解約扱いとなる。
そうなると、解約違約金・工事残費用を全て自分で補填しなくてはならなくなる。
将来的に転居する可能性があるのであれば、途中解約でもOKな契約を選ぶのも一つの選択である。
おすすめの契約先・回線
ここまで記載した内容をまとめると、インターネット回線は利用者が得する乗り換えキャンペーンが多いため、一定周期で見直すのがベストである。
しかし、既存契約を解約する際の違約金・工事残費用等での支出もある為、トータルでお得かどうかの計算は必須である。
また、各種デバイス・インターネットTV・動画のサブスク等が発展した現在において、固定回線の利用頻度・依存度は高く、高速・高品質なサービスを出来る限り選びたい。
半面、実はそこまで利用頻度・用途は多くなく、スマホの通信量の節約的な感じで使っているのであれば、自由度の高い回線を選んだ方が良い。
このような考えのもと、見直し先の候補となる おすすめの契約先・回線 下記にまとめる。
NURO 光 for マンション
超高速（最大2Gbps）な回線なのに、月額費用が最大2,750円という破格の価格設定。
マンションタイプのサービスの中では最安値と言って良いほどの金額。
エリア・設備に制限があるので、万人が契約出来ないことだけがデメリットのサービス。
マンションタイプのキャンペーンはそこまで大盤振る舞いではないが、
キャッシュバック25,000円あれば、既存契約の違約金・工事残費用の補填も出来るとは思う。
毎月の固定費になる月額費用を下げてお得にしたい人におすすめ。というか、契約できる人は最有力候補にすべきサービスである。
eo光ネット
スマホ回線（MVNO）のmineoを運営するオプテージが提供する光回線サービス。
先に紹介したNUROよりも更に狭い提供エリアになるが、利用出来る人は候補に入れてみて欲しい。
下記4点が魅力的な内容である。
魅力的なポイントは、標準工事が無料ということ。それでいて、乗り換え時の違約金も現金還元となる。（1.5万円分の違約金還元）
回線費用はマンションの設備・接続方式によって異なるようなので、気になる人はまずは住所検索をして試算してもらいたい。
大阪市阿倍野区で調べると下記のような感じとなる。
eo光ネットはほとんどがVDSL方式のようなので、超高速・高品質を求める人には向かない。
そろそろ転居するかもしれないという人が見直す先として最適なサービスである。
GMOとくとくBB光
フレッツ光 コラボ回線を提供するGMOとくとくBB光は、高額なキャッシュバックを売りにしている。
上記のイメージだと、最大101,000円という驚異的な価格を掲げている。ただし、この金額は解約違約金負担・オプション契約で増額の条件を含めているので、誰もが満額もらえるわけではない。
内訳は下記の通りなので、キャッシュバック5000円と解約違約金を最大60,000円まで還元してくれると思えば良い。
GMOとくとくBB光の魅力は、高速回線である。最低でも1ギガのプランとなるのは良い。
そして、1ギガマンションプランであれば、NURO光に次ぐ値段の安さもありがたい。
フレッツ光が利用出来る建屋であれば契約出来るので、提供エリアが非常に広い。
公式ページに掲載されている速度の計測結果もマンションタイプの中では非常に良好である。
回線速度の改善を目的に乗り換えたい人におすすめ。
ahamo光
ドコモのサブブランドであるahamoを契約している人限定のサービスになる。
フレッツ光回線を使って最大1Gbpsを提供する。10Gbpsのプランも最近登場した。
月額費用は下記イメージの通りで、10Gbpsはマンションタイプも5,610円でそこそこの金額だが、1Gbpsであれば、3,630円となり非常に安価。
金額だけでなく、ahamo光にはもう一つ魅力がある。
それは、工事費が無料ということ。毎月値引きで実質0円というからくりではなく、本当に無料なのだ。
品質も高く、月額費用も安価で、工事残費用も気にしなくて良い。
マンションを賃貸契約している人には最適なサービスかと思う。
万人がこれを選べばよいと思うが、残念ながらahamo契約ユーザーのみが利用出来るという制限あり。
ahamoユーザーは優先的に検討してもらいたい。
ドコモ・au・ソフトバンク光 等
従来から存在する「携帯回線のセット割」が可能になるドコモ・au・ソフトバンクが提供する固定回線サービスは、スマホ・携帯をキャリアの高額プランで契約している人であればまだ良いが、それ以外の人は即刻見直すべきである。
ドコモ光のマンションタイプの料金例
単純に1,000円近く高いので、スマホとのセット割が無かったら損である。
インターネット回線は最低でも2年単位での見直しチェックが必須
光コラボレーションと称して様々な業者が参入出来るようになったインターネット回線の市場は、サービスの競争が激化している。
各社シェア獲得の為に様々なキャンペーンや既存回線の違約金負担を実施しているのが現状。
それだけ流動的なユーザーが得をするということだ。
10Gbpsの接続等のサービス品質の進化も見られる市場なので、定期的に良いサービスがリリースされていないかのチェックが必須。
マンションタイプの契約は戸建て・ホームタイプと比べてキャッシュバック金額が低いため旨味は少ないが、突発的に跳ね上がる例もある。
また、マンションタイプはヘビーユーザーの出現により、大幅な回線遅延の被害を受ける場合もある。その際は契約先への問い合わせを最初に行うべきだが、ほとんどが解決しない。通信速度はベストエフォートという表現の逃げ道である。
速度の遅さを感じたら乗り換えることは決して悪いことではない。乗り換えを後押しする各種キャンペーンがあるので、積極的に活用していこう。
ただし、あまりにも乗り換えを頻繁に行っていると、ブラックリストに入ってしまい、一度契約したサービスは一定期間再契約NGとなる場合もあるので、2年単位くらいで見直しを行うのがベストだと私自身は思っている。
ちなみに私は戸建て契約ではあるが、最近数年では NURO→ フレッツ光 → NURO → au光（回線セット） → ソフトバンク光（回線セット）の見直しを行っている。
上手くやればやるだけお得・快適になるので、皆さんも是非検討・実施をして欲しい。
それでは、良きインターネット回線選定生活を！！
