一般サラリーマンである私は、通勤に電車を利用する。電車のお供は昔から音楽と決まっている。
今は音楽のサブスクリプションサービスがたくさんあり、色々なジャンル・曲の試し聴きが容易になった。
そんなわけで、私自身最近までは特定のアーティストに限らず、多岐に渡り気分で聞く音楽を変えるというスタイルで楽しんでいた。
ちなみに、私が利用している音楽のサブスクリプションサービスは『Spotify』である。
そんな生活を送っていたが、先日『Spotify』に私の青春時代の思い出のアーティストの音源が多数配信されていることに気が付いた。
もっと前から配信されていたのかもしれないが、私は最近気づいた。
私の『青春時代の思い出のアーティスト』とは何か。
それは、Hi-STANDARDを中心に企画されたパンク・ロック、ラウドミュージックとスケートボード、BMXなどストリートカルチャーを融合したイベント『AIRJAM』に出演していたアーティスト。
もしくは同時代に活躍したアーティストである。
この時代の思い出の音楽が『Spotify』に多数配信されており、一人興奮をしている今日この頃。
そんな至福の通勤時間を過ごしながら、ふと思ったことがあり、今回の記事に至った。
『青春時代の思い出のアーティスト』達が、その後どうなって、今現在なにをしているのか?
そんな素朴な興味から各バンドの現在をまとめてみるので、年齢30代後半~40台前半のドンピシャ世代の方には是非見てもらいたい。
パンク・メロコア・スカ・ハードコア・ギターポップ等のジャンルが好きな方は、当時活躍したアーティスト達を知るきっかけにしてもらえたら嬉しい。
今回は記事のボリュームの都合、3アーティストをまとめる。
Hi-STANDARD
当時のキッズたちにパンク・ロックを流行らせたパイオニア。
音の響き、音楽との相性から曲は英詩が基本となっている。
日本の音楽シーンでは英詩は売れない時代であるにも関わらず、リスナーだけでなく業界に大きな刺激を与え、世代のバンドに影響を与えた。
AIRJAM(ロックフェスティバル)を主体となって開催し、日本の音楽フェス文化を築いたバンドである。
しかし、2000年に開催された『AIR JAM 2000』を最後に活動を休止。
以降は長きに渡り、各人がソロ活動へ。
活動休止期間であっても、それぞれが音楽を通じて共演することもあり、復活を期待する声が高まるも10年の月日が経過。
復活の可能性はないのかと思われていた。
2011年 東日本大震災による被災地支援をきっかけに再結成。
3人のツイッターでほぼ同時に
「9.18 ハイ・スタンダード AIR JAM。届け!!!」
と3人揃った写真を掲載・つぶやき、『AIR JAM 2011』の開催を発表。
2012年 宮城県国営みちのく杜の湖畔公園みちのく公園北地区風の草原にて『AIR JAM 2012』を開催。
以降、各イベントに出演を繰り返しつつ、『AIR JAM 2016』、『AIR JAM 2018』を開催。
2018年 ドキュメンタリー映画上映。
2020年4月これまでにリリースした全楽曲をサブスク解禁。
Hi-STANDARD の 2021年現在
バンドとしての目立った活動はなく、それぞれが活動を行う。
ベースボーカル:難波章浩
NAMBA69として、新曲「MANIAC IV」を配信リリース
ギター:横山健
Ken Yokoyamaとして、7th Full Album 『4Wheels 9Lives』をリリース
ドラム:恒岡章
ライヴ“AKIRA 50%”を東京渋谷7thFLOORにて開催
コロナ禍の影響でライブが難しいことから、各人がソロ活動に邁進している状態である。
2000年の活動休止から『復活をすることはない』と予想されていただけに、再結成と『AIR JAM』の開催は、ただただ嬉しい限り。
活動再開の後押しをしたのがAIR JAM出演バンドBRAHMANのTOSHI-LOWから『ハイスタをやってくれ』と言われたことだったようです。AIR JAM世代には何とも胸熱なエピソード。
サブスクの解禁により、今でも色褪せない楽曲を当時の記憶と共に楽しめるのは、まさしく30代後半~40台前半には最高のご褒美。
今後は更なる新しい『Hi-STANDARD』が見れることを期待。
HUSKING BEE
1994年に結成。テンポの速い曲に英詞で歌うメロコアの代表格スリーピースバンド。
2000年にギター:平林一哉(ドンドン)が加入し、4人組に。
曲調がエモ寄りに変わっていき、2004年リリースの5thアルバム『variandante』では全日本詞の曲が収録された。
2005年3月6日のZEPP TOKYOでのライブ『LAST TOUR050306』にて解散。
ギター・ボーカル:磯部正文
解散後はCORNER、MARS EURYTHMICSでの活動を経て、ソロプロジェクトの磯部正文BANDや弾き語り等で活動
ギター・ボーカル:平林一哉
解散後は元SHORT CIRCUITの黒澤譲治、SLIME BALLの片山豊とFINE LINESを結成し活動
ベース:工藤哲也
解散後はバンドを主軸とする生活からは離れていた。
ドラム:平本レオナ
解散後はbrownsetで活動。最近の動向はわからず。
2012年 Devilock Nightで7年振りに再結成
磯部正文、平林一哉、工藤哲也の3人で再結成。ドラムはサポートメンバーとなった。
同2012年メンバー入れ替わり
ベース:工藤哲也が脱退し、
ベース・コーラス:岸野一
ドラム・コーラス:山崎聖之 が加入。
2016年 ベースの岸野とドラムの山崎が脱退
後任として元メンバーの工藤哲也が再加入
ドラムはサポートメンバー 福田"TDC"忠章(FRONTIER BACKYARD、SCAFULL KING)
が参加。
2018年 結成25周年で『ALLTIME BEST 1994-2019』をリリース。
2020年 10th Full Album『eye』をリリース。
『AIR JAM』には97、98、2000、2012に出演
(2011はボーカル イッソンのソロプロジェクト 磯部正文BANDで出演)
HUSKING BEE の 2021年現在
東名阪ツアーがコロナ禍により中止となった為、メディアに出るような目立った活動はない。
再結成後、オリジナルメンバー(レオナは不在)での活動を行っていることは、AIR JAM世代にとっては嬉しい。
再結成直後のメンバー入替時には私自身違和感を感じていたので、現在の体制・音楽性は懐かしくも新しい一面を感じられる。
再結成後、工藤哲也が脱退、再加入となった後、リリースしたアルバム『Suolo』にて、粋なジャケットが採用される。
1stアルバム『GRIP』のジャケット写真に写っている自転車に乗った子供と同一人物を起用。
『GRIP』から20年、父親となった子供が同じシーンで自らの子供を自転車に乗せている。
変わらない・原点回帰を表現してくれた。
まだまだ活動し続けるベテランバンドとして、今後も期待。
THUMB
1997年、元SHERBET 岡田洋介・片山 豊、元GREEN GIANT 羽沢進で結成
岡田のダミ声がエモサウンドをより情熱的にし、スピーディーなパンク・サウンドで時代を作ったバンド。
『AIR JAM '98』に出演
2002年 解散
2009年には一夜限りの復活
2014年にはSHORT CIRCUIT・CAPTAIN HEDGE HOGと共に『九人の侍ツアー』を実施
このバンドメンバーの凄いところは、解散後にそれぞれが色々なバンドをやりながら、また一緒になってくところである。
ボーカル・ベース:岡田洋介
解散後は BEEF → SLIME BALL → BLACK BUCK
ドラム:片山豊
解散後は Fine lines → SLIME BALL → Noshow
ギター・コーラス:羽沢進
解散後は SLIME BALL → BLACK BUCK
SLIME BALLで皆一緒に再活動
4人バンドではあるが、THUMBのメンバー3人がSLIME BALLで再度一緒に活動することには当時衝撃が走った。
また、その後に結成されたBLACK BUCKはTHUMBを思い出させるようなバンドである。
各人が形を変え、時には一緒に組む時代もありと、それぞれが真剣に音楽と向き合っているからこそ、なあなあに妥協しないストイックな姿勢である。
今後も各メンバーの活動を期待したい。
AIR JAM世代が愛したバンドは数知れず
今回は私自身の思い入れが強い3バンドを最初にピックアップした。
しかし、これだけでは全然足りない。
そのバンド、このバンド、あっちのバンドがこうなって、今はこう!
というように、時代と共にカタチを変えて活躍する方々。
反対に、メンバー変更もなく、現在まで素晴らしい音源をリリースしている方々もいる。
AIR JAM世代の方々が当時を思い出すきっかけになればと思い、今後も続けていこうと思う。
また、年齢30代後半~40台前半の世代を上司に持つ若者は、当時の音楽に興味を持ってもらえれば、上司との会話も弾むかもしれない!
是非話のネタにしてもらいたい。
パート2の記事を記載したので、続きで読んでいただける方は下記リンクから接続下さい。
BACK DROP BOMB、BRAHMAN、CAPTAIN HEDGE HOGの3バンドを紹介している。