軽いゲームを難なくこなせるミニPC「MINISFORUM UM870 Slim」を使って、PCゲームの主要タイトルがどれだけ動くかをレビューする。内蔵GPU「Radeon 780M」を搭載したコスパ最強のミニPCの実力は如何に!!気になるゲームがどの程度の品質で動作するかの参考にして欲しい。
購入レビューを下記記事にまとめているので、併せて確認してもらえると幸い。
「MINISFORUM UM870 Slim」のスペック
はずはじめに「MINISFORUM UM870 Slim」のPCスペック・ベンチマークを整理する。
PCスペック
CPU:AMD Ryzen 7 8745H(8コア/16スレッド・最大コア周波数 4.9Ghz)
内蔵GPU:AMD Radeon 780M(RDNA 3.0のアーキテクチャと4 nm製造プロセス)
メモリ:32GB(DDR5-5600 16GB×2)
ストレージ:1TB(M.2 PCIe 4.0 SSD)
映像出力:HDMI 2.1(4K@120hz/8K@60Hz)x1、DP1.4(4K@120Hz)x1、USB4(4K@120hz/8K@60Hz)X1
各スペックは高性能と言って良いレベル。ただし、GPUが内蔵である為、ゲーム性能はどうしてもグラフィックボードを別で搭載したモデルに比べ落ちてしまう。それでも「AMD Radeon 780M」は内蔵GPUの中ではトップクラスに位置する為、どこまで出来るのか期待したくなる。
ベンチマーク
CINEBENCH R23(CPU性能のテスト)
シングルコア:1669 ・ マルチコア:16407
PassMark &3DMark(グラフィックスボードの3D描画性能テスト)
3D GRAFICS MARKスコア:7869
Steel Nomad Liteスコア:2989 、FPS:22.15
GTX 1050 と GTX 1650 の間くらいのスコアなので、重いゲームはやはり厳しいが、軽めと呼ばれるゲームであれば余裕で動きそうなスコアである。
この結果を念頭に置いて、以降で各ゲームのベンチマーク測定を行っていく。
ドラゴンクエストX(DQ10)
グラフィック設定:最高品質 1920 × 1080
スコア:11277
比較的軽量なゲームなだけあって、最高品質で測定をしても良い結果となった。
FINAL FANTASY XIV(FF14)黄金のレガシー
FF14 黄金のレガシーのスコア目安が下記となる。グラフィックボード無しでは動かないレベルゲームだが、内蔵GPUのAMD Radeon 780Mでどこまで動かせるか。
グラフィック設定:最高品質 1920 × 1080
スコア:3970 設定変更を推奨
グラフィック設定:高品質(ノートPC) 1920 × 1080
スコア:6706 やや快適
さすがに最高品質では少しだけスコアが足りなかったが、高品質ではやや快適に遊べるスコアという結果。ここまでのスコアが出ると思っていなかったので驚いた。
ファイナルファンタジーXV
FF15もグラフィックボード搭載が前提のゲームである。スコアの目安は下記となっている。
グラフィック設定:高性能 1920 × 1080
スコア:2722 やや重い
グラフィック設定:標準品質 1920 × 1080
スコア:3894 普通
グラフィック設定:軽量品質 1920 × 1080
スコア:4963 やや快適
画質の設定を軽量まで落としてまともに遊べるレベルである。このへんのグラフィック重視のゲームになってくると、内蔵GPUのAMD Radeon 780Mには限界があるのだろう。
STREET FIGHTER 6(ストリートファイター6)
推奨スペックがそこまで高くないが、GTX1060 (VRAM 6GB) 以上のグラフィックボードを必要とする。ベンチマークスコアの目安は下記となる。
グラフィック:NORMAL 1920 × 1080
スコア:60 設定変更を推奨します
グラフィック:LOW 1920 × 1080
スコア:93 快適にプレイできます
LOW(低画質)にすれば、カクツクことなく動作していた。
ここからはベンチマークテストのツールがない人気作品のFPSを測定し、快適に遊べるかの有無をチェックする。
Apex Legends
デフォルト設定のまま射撃訓練場でプレイした際の数値を画面左上に表示している。
タイミングが若干異なるが、拡大版が下記。
FPSが90オーバーを維持していたので、快適にプレイできると判断して良いだろう。
原神
画質:高 1920 × 1080
FPS:60 張り付き
プレイした際の数値を画面左上に表示している。
タイミングが若干異なるが、拡大版が下記。
原神は特別な設定をしない限りFPSは60が上限なので、全く問題なく遊べると判断して良い。
VALORANT
グラフィック設定:高
FPS:140オーバーを維持
プレイした際の数値を画面左上に表示している。
タイミングが若干異なるが、拡大版が下記。
グラフィックボード不要でも動くゲームだけあって、非常に良い数値が出る結果となった。
Minecraft+影MOD
Minecraft JAVAのバニラ環境であれば、余裕で60FPSを超えてくるので、今回はゲームが重くなるが見た目に変化を加える影MOD(シェーダー)を設定したうえでのFPSを確認する。影MODが動くかどうかはJAVA版をやる人にとって結構大事なこと。
シェーダー:AstraLex Shaders
AstraLex Shadersは描画がきれいだが少し重いシェーダー。
比較のためにまずはバニラの画面イメージを下記に載せる。
チャンク:12 で設定。
AstraLex Shaders適用後が下記イメージ。雲・水の表現がものすごくきれい。
FPS:34 という結果。なかなか厳しい。基本操作をするだけでカクツキは否定できないレベルだった。
シェーダー:BSL Shaders
かなり軽めの影MODとして、BSL Shadersを検証する。
こちらも比較のためにまずはバニラの画面イメージを下記に載せる。
チャンク:12 で設定。
BSL Shaders適用後が下記イメージ。バニラと比較すると、十分にリアリティー感が表現されていることがわかる。
FPS:61 という結果。60まで出ればカクツクこともなく快適にプレイ出来た。
軽い影MODであれば、余裕で遊べると判断出来る。
「MINISFORUM UM870 Slim」が軽いゲームも難なくこなす
ミニPC・内蔵GPUでどこまでゲームが出来るのか見えないところがあったが、軽めのゲームは余裕で遊べるし、重たいゲームも画質を落とせば満足できるレベルで動くことが確認できた。
15~20万程するグラフィックボード搭載のゲーミングパソコンは買えないけど、軽いゲーム程度であれば遊べるパソコンを求める人には、最適な機種である。驚くほど発熱も少なくファンの音も小さいため、使い始めて不満に感じるところが本当に一つもない。
Amazonであれば随時クーポンや値引きをしてくれているので、いつ買っても損はしない商品なので、気になったら試してみるべし!!
サブブランド名義でも販売されているので、価格・納期で判断をして欲しい。
それでは良きミニPC・ゲーミングパソコン生活を!!